武市英雄(1960文英)
小学生にも英語が正式に導入される。文部省は学習指導要領の全面改訂を中央教育審議会に諮問した。時代の変化に迅速に対応し、国際的に活躍する人材を育成するために小学校英語が登場する。フィリピンやシンガポールなどは昔から小学生が英語を学んでいるが、日本もいよいよ英語と付き合わなければならない。
すでに英語教育は正式な科目ではなく、小学五年生から受けている。これを三年生に引き下げ、さらに五年生から正式な教科にしようとしている。2020年に再び東京オリンピックになり、今後は子供たちがグローバル化で国際的に交流しなければならない。
たしかに小学校の英語教育は必要だが、そのプラス、マイナスを踏まえて行うべきであろう。なぜ英語教育が必要かというと、実際に話せる「英会話」が出来なかったと言うことにある。まず自分から発言できる能力が、いままでの教育に少なかった。
それではどうしたらよいのか。日本のように農耕民族の出身だと、同じような仕事をしなければならなく、もともと口ベタであったのかもしれない。しかし一部の外国のように、いろいろな民族が一緒に住んでいる所では、まず自分の意見を述べることが第一であったかもしれない。
おそらく外国へ行って学会の中で黙っているだけではなく、司会をするくらいの人になりたいと思うであろう。それにはまず何を話したら良いのかを見つけることである。ディスカッションをすること。それは英語よりも日本語としてやらなければならない。「今度の東京オリンピックに賛成ですか、反対ですか。それはなぜですか。もし反対ならば、どのような状況が整えられれば賛成になりますか」と考える。それは日本語でも英語でもよい。
それをたどたどしい英語に表現すればいいのである。外国人は「イエス」か「ノー」をはっきりさせるが、中間の意見もあってもよいと思う。