■講演テーマ:在日を意識することと自由になること ―小説を書くことにより得た精神的自由―
■日時:2015年5月20日(水) 18:30~20:50
■場所:ソフィアンズ・クラブ
■講師:深沢潮(ふかざわ うしお)さん (’89年文学部社会学科卒)
   作家
■参加者数:30名

▼プロフィール

1966年東京都生まれ。上智大学卒業後、会社勤務、フリーの日本語教師などを経て2012年『金江のおばさん』で新潮社第11回「女による女のためのR-18文学賞大賞」※を受賞。同著作は書き下ろしを加えて『ハンサラン 愛する人びと』として出版されました。この他『ランチに行きましょう』(徳間書店)、『伴侶の偏差値』(新潮社)、『ひとかどの父へ』(朝日新聞出版)が刊行されている。

2015年11月5日には新刊の「緑と赤」(実業之日本社)も出され、好評発売中。
日韓の狭間にいる五人の男女がヘイトスピーチに遭遇し、葛藤し再生する青春小説です。
http://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-53672-9

※新潮社第11回「女による女のためのR-18文学賞大賞」
2015年で14回を重ねる。書くのも読むのも女性限定というコンセプトでスタート。当初は「女性が書く、性をテーマにした小説」を募集することからスタートしたが、現在では「女性ならではの感性を生かした小説」と定義しなおしている。現在同賞選考委員は三浦しをん、辻村深月両氏が担当している。

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今回は「在日を意識することと自由になること」というテーマで深沢さんにお話しをいただきました。

最初に司会の黒水幹事が、「本日は、『在日を意識することと自由になること』というテーマで深沢さんにお話しをいただきます。著書『ひとかどの父へ』を拝読しましたが、「眼から鱗」といいますか、今までの自分の認識が異なっていたということを痛感させられました。みなさんも本日のお話しを通して、新しい発見をしていただければと思いいます。なお、深沢さんをご紹介いただいたのは、’89年卒で深沢さんと同窓生の小成さんで、今回三水会の講演が実現しました」と挨拶。

RIMG14977講演の様子

小成さんをはじめ、深沢さんの同窓生の参加も多く、5月の三水会はなごやかな雰囲気で開催されました。幼少時代、学生時代の思い出や作品の構想をどうやって作るのか、『ひとかどの父へ』や著書について語られ、卒業生の朝日新聞出版の牧野輝也さん(1994年経済学部経営卒)も参加され、深沢さんの作品が紹介されました。
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=16942 (朝日新聞出版URL参照)

▼感想 
淡々として語られた深沢さんでしたが、早速小説『ひとかどの父へ』を拝読し、近くて遠い韓国のことをよく知らなかった私自身、在日の方の複雑な心情に接し、たいへん有意義な三水会でした。今後の深沢さんのご活躍をお祈りします。(山田洋子 ’77外独)

懇親会 乾杯RIMG15065