コムソフィア賞受賞者一覧

年度 受賞者名 内容
第1回(1991年) 江畑謙介氏(1973理機) 湾岸戦争で優れた情報分析報道を行った
第1回(1991年) 故山崎英祐氏(1937専新) 読売新聞社社友
第2回(1992年) 石澤良昭氏(1961外仏) アンコール遺跡の調査研究保存に尽くされた。上智大学外国語学部教授(当時) 元上智大学学長。
第3回(1993年) 中村又蔵氏(1957文新) 日本の伝統芸能、歌舞伎を世界に紹介
第3回(1993年) 藤井絢子氏(1969文史) 琵琶湖の水を守る環境生活協同組合を創設
第4回(1994年) 竹井清氏(1971外西) 海外青年協力隊員としてアフリカに赴き、酋長に任命されるなど国際貢献に尽力
第4回(1994年) 故塚原嘉平治氏(1941専新) 時事通信社社友
第5回(1995年) 清水信一氏(1971文新) 神戸新聞社社会部次長として阪神淡路大震災後の困難な状況の下での報道に当った
第6回(1996年) 横川和夫氏(1960文新) 入社以来36年間、社会部記者として優れた企画取材行った。共同通信社編集委員兼論説委員
第7回(1997年) 藤田和芳氏(1970法法) 有機農産物宅配システムの仕事と市民運動を続ける。「大地の会」会長
第8回(1998年) マリ・クリスティーヌ氏(1979比文) タレントとして国際的にも多方面で活躍
第8回(1998年) 早川正一氏(1950専新) オペラを通じて国際的な文化活動を行う。若いオペラ歌手育成に努めた
第9回(1999年) 諸田玲子氏(1976文英) 作家として新しい時代小説を切り開く
第9回(1999年) ディビット・シャピロ氏(1981外比) 長年相撲報道で健筆を振るう
第10回(2000年) 細川佳代子氏(1966文英) ボランティア活動に努めた。「スペシャルオリンピックス日本」代表者
第11回(2001年) 鳴海廣氏(1959文新) 青森県で「ジャズで村おこし」に力を尽くされた
第12回(2002年) 松村裕幸氏(1970外ポ) WFPで、18年間アフリカ各地で活動を続けた。WFP日本事務所長(当時、現在ケープ・ベルデ勤務)
第12回(2002年) 大西健丞氏(1991文新) 国際的に通用するNGO「ピースウインズ」を立上げた。NGOピースウインズ・ジャパン代表
第13回(2003年) 水谷修氏(1982文哲) 「夜回り先生」として若者の薬物汚染と命がけで闘った。横浜市立戸塚高校定時制教諭(当時)
第13回(2003年) ベンジャミン・フルフォード氏(1985外比) 日本の不良債権とヤクザの関係に鋭い論陣を張ったForbes誌アジア太平洋支局長(当時)
第13回(2003年)(第1回濱口賞(新設)) 小澤征良氏(1996比文) 感性あふれるエッセイ「おわらない夏」を著した
第14回(2004年) 石井恭一氏(1948経経) 戦後、戦争孤児のために仙台に光が丘天使園を創設し、児童福祉に力をつくされた。社会福祉法人ラサール会理事長
第14回(2004年) 朝間義隆氏(1965外英) 「男はつらいよ」など山田洋次監督のシナリオを担当して映画文化の向上につくされた元松竹監督で脚本家
第15回(2005年) 佐島直子氏(1978法法) 安全保障に関わる国際情勢、法制度、経済、戦史などを網羅的に概説する日本で初めての『現代安全保障辞典』を編集。専修大学経済学部助教授(当時、現教授)
第16回(2006年) 神田裕氏(1987神神) 神戸・鷹取教会司祭/たかとりコミュニティーセンター理事長
第16回(2006年)(特別賞) ケビン・ショート氏(Kevin Short)(国際学部) 東京情報大学環境情報学教授
第17回(2007年) 安藤優子氏(上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科在学) 従来のニュース報道にない新しい視点を開拓したフリーのテレビ・キャスターを務めた
第18回(2008年) 新井満氏(1970法法) 日本だけでなく世界の人々までも歌われるようになった「千の風になって」訳詩歌の創作活動とその成果で社会に貢献した
第19回(2009年) 山田五郎氏(1982文新) 長年、編集者として活躍し、またテレビなどで卓抜な評論活動を展開してきた
第20回(2010年) 鳥飼玖美子氏(1969外西) 同時通訳の草分けの一人として若くして国際舞台で活躍。現在、日本における早期英語教育に強い危惧を表明し確かな教育論を展開中。
第20回(2010年)(特別賞) 本田哲郎氏(1965文哲) 40代の若さでフランシスコ会の日本管区長就任。その後大阪・釜ケ崎に居を移し、日雇い労働者たちの労苦に耳を傾け、聖書に新しい視点を当てたとして注目
第21回(2011年) 鮎川ゆりか氏(1971外英) 早くから地震の多い日本には原発は不要と訴え『プルトニウム燃料産業~その影響と危険性』の翻訳や地球温暖化問題に言及した国際環境NGOで活動するなど注目。
第22回(2012年) 我謝京子氏(1987外西) 「女性が世界をかえる時代」という流れの中、女性の視点でドキュメンタリー映画を制作、その映画を通して国際的な活動をされていることが高く評価された。
第22回(2012年)(特別賞) 三森ゆりか氏(1981外独) 「母語の大切さ、思考力の重要さを分かりやすく指導し、Jリーグの海外移籍選手向けの事前研修を担当するなど、コミュニケーションを通じた社会貢献が評価された。
第22回(2012年)(濱口賞) 信長貴富氏(1994文教) 「NHK全国学校音楽コンクール(通称Nコン)」など多くの実績とともに、時代に合った作曲家として今後の益々の活躍が期待できると評価された。
第23回(2013年) 嶋浩一郎氏(1993法法) 博報堂で数々の話題の出版広告企画を手掛けて来られ、その本好きならではの目線で企画運営メンバーの一人として関わった「本屋大賞」では、第一回目の受賞作『博士の愛した数式』から、直近の受賞作『海賊とよばれた男』まで10年にわたってベストセラーを出し続けるほどの功績を残された。この出版不況と言われる時代に新風を起こし、雑誌編集や書店経営にまで挑戦していることが大いに評価された。
第23回(2013年)(特別賞) 鐸木能光氏(1978外英) 2011年3月11日福島第一原発から25kmの自宅で原発被災。その体験をもとに『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』を著し、さらに若者向けに『3.11後に生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』を出版。ネット上でも「タヌパック阿武隈日記」で発言をしている。一方音楽活動、評論活動も行い、従来のメデイアにない視点で今の日本社会に警告を発していることが評価された。
第23回(2013年)(特別賞) 塩塚博氏(1979経経) 日本全国鉄道駅約8割の発車メロディー(駅メロ)を作曲。最近世界でも珍しい“駅メロ”だけをまとめた本「駅メロ・ザ・ベスト」を扶桑社から出版。駅メロは、昇降客の駅での安全を喚起し、環境音楽として大いに役立っているといっても過言ではない。環境音楽、さらには地域おこしとしての駅メロが、社会貢献をしたことが評価された。
第24回(2014年) 師岡文男氏(1976文史) スポーツが苦手という学生の意識を変えようとフライングディスク競技を体育実技にとり入れたことがきっかけで、国際連盟「スポーツアコード」の理事に日本人で初めて選出されるなど、20年以上に渡って国際スポーツ界で活動され、2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の東京招致にも大いに貢献されたことが評価された。
第24回(2014年)(濱口賞) 安田菜津紀氏(2010総教卒) 在学中からフォトジャーナリストとしてカンボジアを中心に難民キャンプなどを取材、早々にその強烈な写真が評価、多くの人々の心をとらえ、テレビなどメディアで活躍されていることが評価された。
第25回(2016年) 植木(川勝) 千可子氏(1981年外国語学部卒) 安倍政権は集団自衛権の行使を容認し、世界で自衛隊の軍事力行使の基準を緩和。われわれ国民はどう対処すべきか、集団的自衛権の容認は何をもたらすのか? 国民は参議院選挙を控え判断を求められている中、現下の火急の問題に長年にわたる世界の安全保障研究成果が、著書「平和のための戦争論:集団的自衛権は何をもたらすのか?(ちくま文庫)」として結実。世界的視野に立った抑止論は今後の日本の針路を考える上で貴重であると評価されました。
第25回(2016年) 孔 健氏(1996年大学院新聞学科博士課程卒) 中国との対話は、今や日本のみならず世界の課題である。上智大学大学院新聞学科卒業後「週刊チャイニーズドラゴン」を創刊し、さらに多くの著作活動を通じて日中対話への貢献は大変大きい。日中対話への論陣は、時には日本・中国両国にとって鋭く重く、今後の日中関係にとって欠くことの出来ない貴重なジャーナリストととして評価されました。
第25回(2016年) 石川えり氏(1999年上智大学法学部国際法学科卒) 難民問題に学生時代から関心を寄せ、卒業後も難民支援協会に属し、日本における難民問題解決に努力を重ね、国会にも働きかけ日本初の難民認定関連法案改正に貢献。現在難民問題は全世界に拡大し、特にEUは押し寄せるシリア難民で大きく揺れる中、国境を越えて活動する石川さんの難民への温かい視点に今後の活動への期待が大きく評価されました。
第26回(2017年) 澤田康彦さん(1982外仏) 70年続くブランドの“暮し第一の誠実な雑誌作り”を継承しつつも、就任翌年発行の83号では新しい企画を立ち上げ評判を呼ぶ。伝統を守りながらも新しい感覚を取り入れる姿勢と長年出版界での活動が評価されました。
第27回(2018年) 道傳愛子氏(1988年外英) 7長年東南アジアをはじめとるす国際報道の現場を取材してきた 確かなジャーナリストの眼は、ノーベル平和賞を最年少で受賞 したマララ・ユスフザイの自伝『マララ – 教育のために立ち 上がり、世界を変えた少女』の翻訳に結実。上智大学の理念を 体現し活躍するジャーナリストとして評価されました。
第28回(2019年) 須磨美由紀氏(1983年文福) 学生時代ピタウ元学長と一緒に参加したカンボジア難民キャンプ支援が、活動の原点になり、今もカンボジアをはじめ中国の辺地の子供たちの識学、衛生教育さらには小学校、病院の建設支援活動を続けている。国内でも、障害児の保育支援活動に邁進していることが評価された。
第28回(2019年) 川村元気氏(2001年文新) 映画「電車男」、「告白」、「悪人」をはじめアニメ映画「君の名は」などのメガヒット作を企画プロデュースし、作品は国内だけでなく世界的にも高く評価されている。一方、活字メディアにおいても『世界から猫が消えたなら』、『億男』などベストセラーを生みしだし、日本のエンターテイメントの旗手としての活躍が期待される。
第29回(2020年) 江副隆秀氏(1975文新) 外国人留学生への日本語教育に長年貢献。学校法人新宿日本語学校は1975年に卒業したばかりの隆秀氏と父・隆愛氏(1947文史)、母の勢津子さんにより設立。国内に500校前後とされる日本語学校の中でも、学生定員720名、教員数56名とその規模はもとより、教育方法でもその先進性、多様性、独自性を誇り、トップリーダーに。外国人留学生への教育のほかにも、専修・各種学校協会の役員や国内外での学会で日本語についての論文を発表するなど、広い分野で社会貢献の実績をあげている。
第30回(2021年) 長野智子さん(1985外英) (株)フジTVに 入社 しアナウンサーとして様々な番組で活躍後、フリーとなり、アメリカの大学院で「メデイア環境学」を専攻。帰国後ジャーナリス トとして世界の紛争地を現地取材。その後、「ザ・スクープ」などのキャスターを担いながら、難民問題 に関心を持ち、現在国連UNHCR協会報道ディレクターに就任。その広い視野のジャーナリストとしての発言、活動が評価 された。
第30回(2021年) 玉川奈々福さん(1987文国) (株)筑摩書房編集者 として活躍しなが ら浪曲師にチャレンジ、2001年11月に初舞台を踏む。浪曲師として20余年、自身の芸を高める一方で、プロデユーサーとして抜群の 手腕を発揮。落語・講談 。文楽・琵琶・尺八・日舞・オペ ラ・パ ンソリなど幅広 いジャンルとの交流で日本だけでなくスペイン、中国他世界的に成果を上げている。そのすそ野の広いアグレシブな芸能思考が評価された。
第31回(2022年) 髙祖敏明さん(71文哲、76院教博) 髙祖氏が編集責任者の『潜伏キリシタン図譜』を5年の歳月をかけて完成し、昨年出版されたことが授賞の対象となりました。日本独自の信仰の形を、各地に散逸する資料を丁寧に収集して再構成し、後世に残る貴重な文献となっています。
第32回(2023年) 今野敏さん(1979文新) 新聞学科在学中の1978年に「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞。卒業後はレコード会社勤務を経て執筆活動に専念し、ミステリーから警察、伝奇、格闘小説まで幅広く活躍。2006年『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞など数々の賞を受賞、多くの作品を執筆する一方、世界各国で投獄された作家救済のため日本ペンクラブの獄中作家・人権委員会で活動され、現在日本ペンクラブ副会長をされるなど幅広い活動が評価されました。