マスコミ・ソフィア会会員の皆さま:

 今月の「幹事会だより」は、向山肇夫(1963 法法)が担当します。現在、マスコミ・ソフィア会の監事と会報「コムソフィア」編集を担当しています。昨年PeaceBoat世界一周の船旅に出て、日本の平和の有難さを感じました。今回は、その思いをいろいろ書いてみました。

「戦後80年、日本の平和に思うこといろいろ」

 今年は戦後80年を迎えましたが、世界では核戦争の危機さえ増大しています。この世界の平和危機にどうするか、我々一人一人につきつけられた課題でもあります。
 それにしてもこの世界の平和危機に対して「コムソフィア賞」受賞者の活躍は、瞠目すべきといえます。第12回受賞の大西健丞ピースウイング・ジャパン代表理事(1991文新)は、ウクライナ人道支援活動で、第24回受賞の安田菜津紀NPO「Dialogue for People」副代表(2010総教)は、イスラエル・ガザ戦争のメディア報道で、第25回受賞の石川えり難民支援協会ジャパン代表理事(1999法国)と第30回受賞の長野智子国連UNHCR協会報道ディレクター(1985外英)は、戦争で増大する難民救済にそれぞれ活躍しています。
 それに忘れてはならいのは、日本は1945年8月15日終戦を迎えましたが、北海道侵略のため奇襲してきた旧ソ連軍と千島列島北東端占守島で激戦し、8月18日に戦死されたソフィアン井戸井重市先輩(占守島守備隊陸軍伍長・専商1942)です。今のウクライナを考えると、旧ソ連軍に対して占守島守備隊勇戦が北海道を守ったといえます。
 私は、ロシアのウクライナ空爆、イスラエルのガザ空爆の報道に接せるにつけ、東京空襲の記憶がよみがえってきます。しかしその記憶をとどめる人も少なくなりました。私は、東京空襲を記憶する一人として、今、若い世代にぜひ読んでもらいたいのが、故花森安治氏(雑誌「暮しの手帖」編集長)の詩「見よぼくらの一銭5厘の旗」です。
 私は、日本の作家の集まりである日本ペンクラブが創設した電子文藝館運営に従事して20数年になります。私がかつてこの詩を電子文藝館委員会にて提案し掲載されたものです。戦争中多くの若者は、「一銭5厘の葉書」で戦場に駆り出されました。
 この詩は、PCでもケータイでも「電子文藝館そして花森安治」を検索すると無料で読むことが出来ます。戦争を二度と繰り替えさないためにもぜひ読んでもらいたいと思います。
〇追記:「戦後80年上智大学戦没者祈りの集い」が、上智大学戦没者追悼の会(会長:本多義人)主催により、10月21日(火)14時より聖イグナチオ教会マリア聖堂で開催されます。

2025・09・05
マスコミ・ソフィア会 監事 会報「コムソフィア」編集
向山肇夫(1963 法法)

参考
故花森安治氏(雑誌「暮しの手帖」編集長)の詩「見よぼくらの一銭5厘の旗」は
https://bungeikan.japanpen.or.jp/2070/
でご覧いただけます。


写真は昨年のPeaceBoat世界一周の船旅のとき(クリックで拡大)